ルカ福音書における、この部分の意味は、ユダヤ人以外には非常にわかりずらいので解説いたします。
そして、「イエスよ。あなたの御国においでになるときには、わたしを思いだしてください」と言った。
するとイエスは、「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」と言われた。(ルカ福音書23:42~43)
イエスと共に十字架につけられたこの男はユダヤ人の政治犯であるといわれる。ローマに反逆を企てた者をみせしめにするための刑が十字架刑だからだ。
つまり、他のユダヤ人たちよりも、よりいっそう王国を待ち望む気持ちが強かった人のはずだ。この男は、自身の発言からわかるようにイエスを王であると認めている。
あなたの御国においでになるときには = あなたを迎える地上の王国に再臨されるときには
わたしを思い出してください = わたしを御国のメンバーにしてください
この男はイエスの再臨を信じているし、イエスが王であることも信じていた。
そして自分が復活するであろうことも信じている。
この男の発言に対するイエスの回答が興味深い。
再臨のときではなく、「あなたは 今日 わたしと一緒に楽園にいる」と言われました。
この時間のコントラストが非常に面白いのですが、遠い未来の話ではなく、まさに今日、一緒にいることになるというのがイエスの答えでした。